2014年3月2日日曜日

エンジニアの大切な要素「しつこさ」について

ITエンジニアに必要な知識なんて無限にあるわけですよ。ある物事についてあらゆる知識を持っている人を「生き字引」なんて言ったりしますけれども、ことITエンジニアの世界においては「生き字引」ってあまり価値ないんですよね。何故かというと1つの理由は必要な知識はネットにあるので覚えておく必要がない、もう1つの理由は新しい技術が次々に生まれるので、古い知識は凄まじいスピードで役に立たなくなるということです。(だからといって知識の蓄積に意味が無いと言っているわけでは勿論ありません。)

さて、いくら勉強しても尽きることのない知識の広大な海の中で僕らエンジニアは成果を出していかなければならないのですが、その際大切になってくる要素の一つが「しつこさ」であると僕は考えてます。

結局日々仕事に取り組む中で目の前に現れてくる問題というのは、自分にとって未知の問題であるわけです。そもそもIT関係のプロジェクトというのは今まで無かったものを実現したり、新たな仕組みを構築したりするわけで、その意味でルーチンワークにはなり得ないんですね。それがこの仕事の面白いところであり、同時に難しいところでもあります。ともあれ、仕事の性質上、ぶち当たる問題は未知の問題であるというのは納得頂けると思います。

だから問題に取り組む時は常に自分の持たない知識を調べ、試行錯誤を重ねなければなりません。ところが、ここで分かれ道があります。

例えば、あるシステム開発プロジェクトで開発を進めるうちに、ある機能の実現について問題にぶち当たったとします。エンジニアとしては、諦めてそれは技術的に不可能ということもできます。しかし、もっと調べたり考えればもしかしたら実現可能かもしれません。

じゃあ、実現可能な方法を発見できる、あるいは考え出せるかどうかは何で決まるのか。知識?経験?いえ、上で述べたように、過去の知識や経験はすぐに陳腐化する業界です。多少はアドバンテージになっても、決定的な差にはなりません。

だからこそ、僕は「しつこさ」が重要だと思ってるんですよ。結局のところ、問題にぶち当たったら僕らエンジニアはほとんど同じスタートラインに立つわけです。過去の知識や経験はほんの数歩のリードくらいにしかなりません。その状況において、問題を解決できるかどうかというのは、やっぱり諦めの悪い人間、すなわち問題が解決するまでしつこく粘れるかどうかで決まるんじゃなかと思います。

ITエンジニアにとっての本当の「経験」とは、問題のぶち当たった時の「しつこさ」を獲得すること、粘リ方を覚えることなんじゃないかとさえ思えるんですよね。

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