プロジェクトを本格的に進めていくにあたり、Rubyの専門書が1つ欲しかったので、内容が新しくかつ網羅的だと感じた「パーフェクトRuby」(技術評論社)を買いました。これから読もうと思います。そこで関連して今回は、技術書全般について読み方・使い方について僕の考えを書いてみたいと思います。
特にプログラミングだとこの傾向は強いと思うのですが、よく使う技術に関しては、わからないことを辞書的に調べる「リファレンス本」を持っているべきだと言われます。これはその通りです。ネットでもかなりの情報は得られますけれども、体系的かつ信頼性のある情報を参照できる書籍を持っていることの意義は大きいと思ってます。
ただ、そのリファレンス本としての技術書に関してはこんな言われ方をすることがあります。
「最初に目次にざっと目を通して、すぐに使いそうな部分だけを読み、残りは読む必要はない。実際に別の部分に関連することをやる時になったら、その時に改めて必要な部分を読めばいい。使えるところだけ使えばいい。」
この説について、僕は賛同していません。これでは、せっかくの技術書の真の恩恵を受けられないと考えているからです。僕のお勧めする読み方はこうです。
「最初にひと通り、とりあえず最初から最後まで全部読む。ただし、内容を憶えようとする必要はない。ただ理解しておけば良い。理解したら一旦忘れて構わない。」
こう言うと、ひと通り全部読むのは時間がかかるとか、忘れたら意味ないんじゃないの?とか思われるかもしれませんが、この読み方には目的があるのです。それは、「頭の中にインデックスを作る事」なんです。ここでインデックスと言っているのは、「この本にこんな内容のことが書いてあった」と連想するための目印のようなものです。そのためには理解して納得しておくことが非常に重要なのです。
例えば、プログラミングをしていて、ちょっと分からない問題が出てきたとします。技術書を理解して読んでおいた人は、「あれ?この問題って、あの本に書いてなかったかな?」と本を読んだことを思い出すんですね。そして、本を手に取ってパラパラめくっていると、1回全部読んでいる人は本の内容の流れをたどっていますから、パラパラめくるうちにどの辺に何が書いてあったかを思い出していきます。すると「あの問題はこのへんだな」と実際に今直面する問題についての記述を簡単に探し当てることができます。
つまり、理解して納得しているからこそ、問題に直面した時に、本に書いてあったことだと思い出すことができるし、ひと通り全部読んでいるからこそ、パラパラめくるだけで問題に該当する箇所がどこだったかを簡単に探し出せるのです。もし特定の箇所だけ読んで、しかも中途半端な理解だったら、このような使い方はできませんよね。
なので、技術書を読み終わった時に、最初の方の内容は忘れていたりします。でもそれで全然構わないのです。実際に問題に直面した時に、それまで忘れていても「あ、あの本に書いてあった」と連想して「書いてあったという事実」思い出せますからね。この時点ではまだ内容までは思い出してませんが、本を開いてページをめくり、該当するページを開いた時に一気に思い出します。
ということで、技術書は「一通り最初から最後まで読み、理解し、そして忘れる。」という読み方がおすすめです。まあ、全部ってのはキツくても、読んでおく範囲をなるべく広げておくと、その分脳内インデックスを広く作っておけるので良いと思いますよ。
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