2014年7月13日日曜日

gitのpush前にmerge --squashとpullとrebaseを

gitでどうブランチを切ってコミット・プッシュするかの運用方法については様々な意見というか流派(?)があるように思います。僕自身も複数人数のチームで開発を実際に行う中で、こうしたらいいんじゃないかって思っている方法を書いてみようと思います。

まず開発のタスク管理にはredmineを使っている、という背景があります。gitの共有リポジトリはredmineと連携させていて、共有リポジトリにプッシュしたコミットのメッセージにチケット番号を記載しておくと、自動的にredmineのチケットからリポジトリビューアにリンクされるようになっています。そのような背景から、チケットごとにコミットを1つにまとめています。

さらに、共有リポジトリへプッシュする際は、自分の名前が付けられたブランチにプッシュすることにしています。(masterへのマージはmasterブランチ管理者以外は行わない。)例えば僕はkasaiという名前のブランチを作成して、そこへ自分が担当するチケットを解決するコミットを行い、それを共有リポジトリへプッシュします。

masterブランチ管理者は、共有リポジトリへプッシュされた他の担当者のブランチをローカルリポジトリへプルしてmasterへのマージを行い、改めて共有リポジトリへプッシュします。(つまり、共有リポジトリのmasterへのプッシュを行えるのはmasterブランチ管理者だけです。)

この辺までは結構よくある運用方法でしょうね。ここまで全体的な流れの話を書きましたが、次に、各担当者が個人的に行う運用方法についてです。

僕の場合、ローカルリポジトリにはローカル用ブランチを作って作業しています。ローカル用ブランチは自分のためだけのブランチで、一度行った変更を後のコミットで元に戻したり、試行錯誤の汚い履歴が混在していて、そのまま共有リポジトリにプッシュするなんて考えられない代物です。ちなみに僕はローカル用ブランチには local/yy.mm.dd という名前を付けています(yy.mm.ddは作成時の日付、1日に複数作成した場合はyy.mm.dd-2などとする)。

とういことで、ローカル用ブランチで試行錯誤して、完成したら提出用ブランチ(前述した例ではkasai)にまとめて取り込むという方法を採っています。その際にはmerge --squashを使います。

なお、提出用ブランチにmerge --squashされた後のローカル用ブランチは消してもいいのですが、バックアップの意味もあるし、コードが動かなくなった際に履歴が残っていると原因究明にも役立ったり、元に戻したりできるので残しておくことにしています。

では、提出用ブランチをこのままpushすればいいかというと、ちょっと考えるべき問題があります。pushする前に、共有リポジトリのmasterに、自分が元にした時点から変更がいくつも加わっている場合、コミット内容がmasterと競合しないにもかかわらず、仕様変更によりコードが動かなくなってしまう可能性があります。例えば、他人の担当範囲で定義されていた関数やメソッドを呼び出してコードを書いたが、自分がローカルで作業している間に、その関数やメソッドの挙動を変えるコミットがmasterに既にマージされていた、といった場合です。(この問題に関してはGitユーザマニュアルの「マージコミットの分割が1本線の履歴の分割よりも困難となる理由」の解説が分かりやすいです。)

だから、push直前に、最新のmasterを改めてpullで取得し、その最新のmasterにこれからpushしようとする変更を統合した状態で動作することを確認しておきたいんですね。そのためにrebaseを行ます。つまりpush直前に、自分のブランチをpullで取得した最新のmaster上にrebaseするのです。

こうすることで、上記のようにmaster側に知らないうちに仕様変更が加わっていて、競合が発生しないにもかかわらずコードが動かなくなる、という事態に陥る危険性を(ゼロではないにしても)かなり減らすことができます。また、もしそのような事態になったとしても、rebaseしておくことで原因の究明はぐっとやりやすくなります(当然ながら、これはpush前のコミットだからrebaseしてもいいのであって、たとえ提出用ブランチでも、一旦pushした後のコミットは決してrebaseしてはいけません)。

まとめると、こういう流れになります。
  1. ローカル用ブランチを作成し開発を行う。コミットは適宜好きなように行う。
  2. 提出用ブランチにてmerge --squash でローカル用ブランチの変更をまとめて取り込む。まとめる単位はredmineのチケット単位とする。
  3. masterブランチにてpullで共有リポジトリの最新の状態を取り込む。
  4. 提出用ブランチにてrebaseで変更を最新のmaster上に移し替える。
  5. rebaseされた提出用ブランチにて共有リポジトリへpushする。
  6. (masterブランチ管理者のみ) 各担当者の提出用ブランチブランチをpullし、ローカルでmasterへのマージを行い、共有リポジトリへpushする。
これが今のところいいんじゃないかと思っている方法です。

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